自然吸気のエンジン

ヨーロッパの車のエンジンでターボが主流になったのはVW Golf V辺りからだろう。その後ドイツ、フランスへと広がり自然吸気のエンジンは珍しくなった気がする。ポルシェはターボの採用が早く70年代半ばから911ターボを高性能版として作り続けてきた。そして2015年からは911は全てターボになった。ところが最上位の高性能版では自然吸気を残している。最新のGT3のエンジンは、自然吸気の4リッター水平対向6気筒エンジンで最高出力510PS/8400rpm、最大トルク470N・m/6100rpmを発生し、レブリミットは9000rpmだ。少量生産の高性能高価格車だからできるとはいえ、レブリミットが9000rpmと驚くほどの高回転型だ。

空冷時代からポルシェのエンジンは回転上昇の鋭さで有名で、評価も高かった。しかし、レブリミットは決して高くはなく、930時代の3.2L88年型は6300rpm、993時代の3.6L98年型は6800rpm(もしかしたら6700rpmだったかもしれない)だった。レッドゾーンまでストレスなく回転は上がるので低いギアではレッドゾーンに入らないようタコメーターへの注意が必須だった。レッドゾーンは高くてもそこまで回すにはアクセルを踏み続けて待つという感覚ではない。当時、BMWにしろホンダにしろレブリミットはもっと高かった。

今回の新型GT3のエンジンは、燃費は知らないが、当然最新の排ガス規制を満足しているのだろう。スポーツカー専業メーカー(SUVもあるが)だからできることと言ってしまえば簡単だ。だが、エンジンでは定評があり、自負もあるだろうホンダのTYPE-Rがターボというのは寂しさもある。ニュルブルクリンクでの最速を目指すにはターボが必要なのだろう。しかし、ポルシェのGT3のエンジンを見ると釈然としない。国内で見ればホンダは、シビックTYPE-Rなんかより軽が遥かに大事に違いない。軽を買うときにニュルブルクリンクでFWD最速の車も作っているかはまず無関係な情報だろう。

これからは電動が主流になる。そんな時期にポルシェGT3のようなエンジンを作るのは酔狂と言える。とはいえ、マツダはロードスターを作り続けしかも自然吸気だ。特段の高性能を目指してはいないが、楽しい車だそうだし、熱烈な支持者がいる。ホンダも妙にこだわったS660よりももっと、昔のシビック、CR-Xのような楽しくかつ高価でない車を出せないものか。

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